福祉職=優しい は職業イメージ
よく、福祉職をやっていると「優しいんですね」と言われることがあります。僕としてはこれを言われるとなんとも言えない気持ちになってしまうのですが、おそらくこれは福祉職あるあるだと思います。
確かに仕事ごとにイメージってありますよね、「看護師=白衣の天使」「教師=聖職」「CA=高嶺の花」などなど。このように職業ごとに共通イメージがあることからも、「福祉職=優しい」と言われるのも仕方ないのかなという気もします。
福祉職は優しいのか、優しくないとなれないのか?
当たり前ですが全ての福祉職が優しい訳ではありませんし、福祉職に就く理由も「人への思いやり」だけではありません。そして、優しくないと福祉職になれない訳でもないのです。
まっすぐな考え方ではないと批判されてしまうかもしれませんが、僕は「優しい」という言葉には、「福祉の仕事をすることは大変なことだ」という意味合いが含まれているように感じてしまいます。
別に優しいから「大変な仕事」を引き受けている人だけではないです。ここを強く言いたいです。
ただ単に人と接することが好きだから、色んな人と関わってみたいから、人を知りたいからという好奇心から福祉の仕事をしている人がいます。 ビジネスの仕事のように人との競争をしたくなくて、福祉の仕事をしている人がいます。もちろん「優しさ」「思いやり」を理由に福祉の仕事を選んだ方も多いと思いますが、本当にいろんな動機で皆さん仕事に就いています。
福祉の仕事に求められるのは優しさではなく、想像力
そして、たまに福祉の仕事をしている人の中にも「優しさが福祉職に必要な資質・能力」だと思い込んでいる人がいますが、僕は違うと思います。福祉職に求められる資質は多分優しさではなく、想像力です。
想像力というのは、その人が「どうして今ここにいるのか」「この行動をしているのか」「何をしたいのか」など行動の背景を考える力です。これは相談職でも、現場で支援する仕事でもどちらにも必要な資質だと思います。妄想ではなく、今までのその人の人生や言動から理論的に想像する力です。
福祉の仕事をしていると正直ストレスが溜まってくる時もありますが、そんな時こそ想像力を働かせてみると、良い方向に動き出したりするので僕は想像力って大切だなと思います。
なので、僕は「福祉職=優しい」ではなく「福祉職=想像力(慮る力)」があるイメージの方が嬉しいです。