反面、自慢になってしまいますが僕は管理職をやって5年近くになりますが、部署が変わっても風通しのよい人間関係を構築できています。そこで、今日は人間関係を良くするために上司がするべきこと3選をお伝えしています。
福祉職の人間関係はどうして悪くなる?
厚生労働省による職場環境の調査では、例年「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合」が6割近いという結果を見ると多くの人にとって仕事は悩みのタネになっていることがわかります。
人間関係を良くする方法の前に、どうして人間関係が悪くなるのかも3つほど上げていきたいと思います。まだまだ他にも理由はあると思いますが、この3つが大きな影響を与えていることが多いと僕は思います。
それでは、見ていきましょう。
労働環境が悪く、働く人に無理をさせすぎてしまっている
仕事の量や、仕事の環境が悪いことで人間関係が悪くなってしまうことはとても多いです。必要な時に有給を取ることができない、昼休みに休めない、サービス残業が当たり前な職場では、働いている人は疲弊して人間関係が悪くなるのはあたりまえです。
他にもストレス度が高い業務を特定の人に押し付けている、人材が育っていないためにできる人に負担がかかりすぎている場合も同様です。
成功を褒めず、失敗を貶す職場の体質
「失敗をけなす」という表現を聞くと、そんなことする職場は少ないでしょと思われるかもしれません。ですが、失敗をした時に叱責したり、注意をすることが日常的な職場でも同様です。
プラスポイントを増やすのではなく、マイナスポイントを減らす努力をしていくとどうしても仕事は後ろ向きになっていきます。そうなると、責任感が強い人だけが頑張るけど、他の人は惰性で仕事をする構図になっていきます。
目標を共有できていない、共有の機会が少なさすぎる
これもあるあるですが、目標を全員に共有できていない、数人だけが目標を持って仕事をしているケースです。先ほどの成功を褒めず、失敗を貶すと似ていますが、目標を知らない人と知っている人がいるので働いている人はバラバラに動いてしまいます。
バラバラに動いてしまうことで、同僚間で摩擦が起きてしまいます。
人間関係を良くするために上司がすべきこと3選
①労働環境の整理・制度の創設
人材育成に一番に取り組む
どんなに忙しい環境にあっても人材育成の優先度は高めにするべきだと思います。職員によって仕事の成果にばらつきがある時、管理職は気づいていなくても人間関係が悪くなっていることは少なくありません。
また、どんな職場でも職員の離職リスクは常にあります。いざという時に備えて人材育成をしておくと、離職者が出た時にも大きなショックがなく仕事が回ります。逆に人材育成を放っておくと一部の人にストレスがかかり大量離職が起きるケースもあります。
忙しい時でも手軽にできる人材育成は、こまめなフィードバックです。お願いしてくれた仕事が完了した際には必ずフィードバックと感謝の言葉を伝えるようにしましょう。
ストレス度が高い仕事は分担制にする
ストレス度が高い仕事を一部の人だけがやっている、上司だけがその仕事をやらない場合には職場内のストレスが大きくなっています。どの業務が職員にとって大変・ストレス度が高いのか見極めて分担制にすると良いと思います。
福祉職では多くの場合管理職といっても現場で仕事をするプレイングマネージャーだと思います。業務を割り振るのは大切ですが、「自分だけ楽な仕事をしている」ということにならないようにしましょう。
休みを取れる制度を作る、休みを取れる環境にする
これは職場の制度を作ることができる立場にあるかも関係ありますが、もし制度を作ることができる立場にいるならすぐに「休みを取れる体制づくり」をしましょう。制度を作ることができない立場であれば、それでも休みを取れる体制作りをしましょう。
特に、サービス残業が蔓延している、昼休みが取れない職場は業務の効率化によって改善できます。世の中にあるサービスや、アイテムを使うことで業務時間が劇的に減ることも少なくありません。また、業務を分散化させすぎて1人に集約した途端に毎日数時間の節約になることもあります。
失敗ではなく、成功に注目できる職場づくり
意外に気づかないのが「失敗ばかりに注目してしまっていること」です。改善は私たちにとって大切なことですが、改善の比率が高すぎると自然にミスを指摘し合う職場になります。
よく、職場内に「ミスを強く指摘してしまう人」が出てしまうのは、職場の体質によるところが大きいです。今やっている仕事の改善の比率を下げて、新しい方法を探すことの比率を上げると自然と職員の視点も上向きになっていきます。
全員が同じ目標に向かう職場づくり
目標なんて何度も言わなくてもみんな分かっているだろ、と思ってしまう人も少なくありませんが、目標の共有はとても大切です。管理職の人が思っている以上に、部下は目標のことは頭になく、日々の業務でいっぱいいっぱいです。
「何のために私たちは仕事をしているのか」ということを一部の人だけが実践していると、これも人間関係を悪化させる原因になります。某ブラック企業のように職員に毎日復唱をさせる必要があるわけではありません。笑 ですが、目標を共有して全員でそこに向かっていくと、やはり人間関係は良くなっていきます。
「私だけが頑張っている」「あいつが頑張るせいでやりいくい」から、全員で頑張るのが当たり前になるからです。正直、これはこれで仕事のモチベーションが低い職員からすると迷惑かもしれませんが、このケースで離職するのは仕方がないと割り切った方がいいです。
僕も今まで働いてきた人がいなくなってしまうのは、いつも寂しい気持ちになります。ですが、目標を共有した上であえて頑張りたくない人は職場にとっても本人にとってもルーズ&ルーズの関係になってしまいます。
福祉職にモチベーションを持てない人のために、過去福祉職のメリットを書いた記事がありますので、よければ見てください。
まとめ
●労働環境の整理・制度の創設
・人材育成を最優先に
・ストレス度の高い仕事の振り分け
・休みが取れる環境作り
●失敗より、成功に注目させる
・時には改善の比率を下げる
●目標の共有頻度を高める
・全員が同じ目標に向かえるようにする
・足を引っ張る職員の離職は諦める